【Q&A】
1.法人化すると必ず節税になるのか?
必ず節税になる。というわけではありません。
法人は一定税率(所得≠利益が800万円のラインで約25%→約35%税率変化)、
個人は所得≠利益が多いほど税率(15%~60%)が上がります。
したがいまして、所得≠利益が大きいと法人化した方が通常は有利となります
(目安は所得≠利益500万円程度)
また、個人事業で消費税を払っていた場合、法人化すると
1年~2年消費税を払わないで済む可能性もありますので、その分も考慮が必要です。
したがいまして、所得≠利益500万円に微妙な場合、
まずはシュミレーションを依頼いただくことをお勧めします。
(もちろん、所得≠利益500万円を超える場合でも、
具体的な金額を知りたい場合などのシュミレーションの依頼も歓迎です。)
2.法人化にデメリットはないのですか?
以下の点があげれらます。
・法人は事務処理が個人事業より増える
・専門家に依頼せざるを得ない業務もでてくる為、コストアップとなる
・会社を閉じたい場合、個人事業より手続きが煩雑・・原則、解散・清算の二段階処理
・法人は社会保険が強制加入となる(通常、保険料が上がる)
単純な節税額だけでなく、上記も踏まえて法人化するかを検討する必要があります。
あわせて将来の展開等も踏まえて、最適なタイミング等を提案させていただきます。
3.法人化のメリットは?
デメリットの次のメリットとしては端的に以下となります。
・一定金額(所得≠利益500万円目安)以上利益がでていれば、基本節税になる
・取引相手(取引口座)としての制限が広がる
・訴訟や負債は個人ではなく会社が当事者となるため、リスクが低下する
(借入れは代表者も通常は連帯保証なのでリスクは変わらず)
4.法人化と通常の会社設立の違いは?
法人化はすでに稼動している個人事業を法人に移す。という作業が必要な点、大きく異なります。
・個人事業としての資産・負債等がすでに存在
・個人での賃貸借契約等の契約関係の存在 など
これらを法人にどのように移すのか?という検討と作業が必要となります。
資産を法人に移す場合、個人において譲渡の税金が発生することもありますので、
検討と対策が必要となることがあります。
5.スムーズに法人化できるケースは?
コンサルタントなど自分の知識で勝負するお仕事で、
事業用の資産負債が比較的少ないとスムーズに法人化しやすいです。
6.法人の決算・申告を自分でできるか?
会計事務所で働いていた経験等無い限りまず無理でしょう。
個人の確定申告は何とか自分でできることもあっても、法人は簡単にはできません。
(個人の確定申告無料相談と異なり、法人決算は役所のサポートはほとんど期待できません。)。
7.法人化した後は個人の確定申告は必要なくなるのか?
2年目以降は原則として不要となります。
1年目は個人事業の期間が年の途中まであるため、
その期間の個人事業分と法人からの給与の合算で確定申告が必要となります。
2年目以降は、個人事業は無くなる為、原則として確定申告は不要となります。
但し、不動産賃貸など他にしている場合や医療費控除を受ける場合などは確定申告が必要となります。具体的にはご相談ください。
8.法人への資産・負債等の引継ぎ方法
いくつか方法がありますが、売買が一般的です。
なお、他に資産に関しては法人に移さずに賃貸する。という方法もあります。
ただし、賃貸ですと個人での確定申告がその後も必要となることと、賃貸料に関して個人の税金対象となります。
一方、不動産に関しては法人に移さずに個人から法人に賃貸する方法が一般的です。
他には現物出資という方法もありますが、設立作業が煩雑になり税務的には売買と類似している為、採用する機会は少ないです。
各資産・負債をどのように引継ぎかも最適な方法を提案させていただくことも可能です。
9.今までの社員の扱いはどうなるの?
個人事業と法人は別存在なので、
個人事業廃業に伴い一旦退職して、法人に再入社という流れとなります。
なお、最近は出すところが減ってきた退職金の扱いとしては、
個人事業と法人は別なのでこれも個人事業廃業時に精算となります。
しかし、個人事業当時の勤続期間を含めて退職金の額を計算することが、退職給与規程等において明らかとなっている場合には、勤続期間の通算が認められます。
どちらかといえば、法人化というオーナーの都合で、
法人化の時点で社員に退職金を支給するのは一般的にはあまり無いでしょうから、
勤続期間の通算する方が一般的です。
【お問合せ】
・法人化のタイミングを知りたい
・法人化した場合の節税額はいくら?
・法人化後の社長(自分)と役員(奥様他)の給料をいくらにしたらよい?
など、お気軽にまずは「無料」でご相談ください。
代表税理士の原俊之が直接あなたのご相談に対応します。
03-5211-5945(担当:所長 原)